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輸入原油価格の決まり方

石油会社が海外から輸入する原油価格は、以前はOPECが決定する原油価格(公式販売価格)にタンカーの運賃と保険料が加えられて決まっていました。しかし、固定的な公式販売価格は需給等の変動を反映しにくく硬直的であったことから、サウジアラビアは1988年に価格決定方式を変更し、長期契約でもスポット価格や先物価格に準じて原油価格を決める市場連動方式を導入し、現在ではこの方式が主流となっています。
日本を含むアジア市場でのサウジ原油の価格は、石油価格情報誌であるプラッツ誌が算出するドバイ原油とオマーン原油の1か月間のスポット価格を平均し、これにサウジアラビアが毎月設定する調整金を加減して設定されています。調整金は、サウジの販売政策によって変動することもあるため、毎月初旬に契約者に通知される調整金の水準にも最近注目が集まっています。石油会社が輸入する原油価格は、同じ産油国から購入する場合でも輸入する地域によって異なり、その地域に適用されるフォーミュラに基づいています。産油国によっては、調整金を設定していない場合や市場連動ではなく月ごとの固定価格を通告する場合など異なる決定方式があります。

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