2005年03月23日
各位
石油連盟
欧州クリーンディーゼル乗用車購入検討チームの設置について
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クリーンで静寂性も高く、かつ、ガソリン車に比べ約20%も燃費が良いクリーンディーゼル乗用車は、欧州では、新車販売の44%に達するほどに普及。しかし、わが国では、販売も、普及も、皆無に近い。
将来、仮に乗用車保有台数の10%をディーゼル乗用車とすることで、年間、原油約80万KL分の燃料が節約され、CO2の排出を約200万トン削減できる可能性がある。(日本自動車研究所試算)
また、2001年度需要ベースでガソリンを▲400万KL、軽油を+400万KLとすることで製油所のCO2は約170万トン削減できる。(石油連盟試算)
従って、この普及推進は、確実性が高い、運輸交通部門のCO2削減の有力手段となる。 -
このため、石油連盟は、新規に設定される排出ガス規制が欧州ディーゼル乗用車の輸入バリアーとならないようにすることなどを環境省等に要請した。また、経済産業省もディーゼル乗用車の検討会を設け検討中である。
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こうした状況に鑑み、石油業界が、率先して欧州クリーンディーゼル乗用車を社用車に購入するなどして、先駆け役を果たすことが必要と考えている。(注1)
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このため、検討チーム(注2)を設け、主に欧州クリーンディーゼル乗用車の購入方法等(注3)を調査・検討する。(関係者ヒヤリング等により)
最終的には、購入者用に「購入の手引き」を作成する。(目途:今夏)
また、これを基に、石油業界の購入申し合わせを検討する。
(注)
(1) 国内に、当該車の販売店がない。
(2) 自動車用燃料専門委員会の軽油分科会を中心に構成。
(3) 排ガス性能の把握、輸入許可の取得状況・取得見通し、整備体制など。
(補足資料)
現時点では、クリーンディーゼル車の定義がないので石連としては
NOx・PM法の許容限度、欧州のEURO3及び我が国の新短期規制をクリアーできる車からを当面クリーンディーゼル車としてのターゲットとし、標記の調査を行う。
※ NOx・PM法:ガソリン車への代替可能な乗用車等は当面ガソリン車への代替を行う。その場合の、基準はガソリン車並みの基準(昭和53年規制ガソリン車並):2003~
※ EURO3規制:2000~2004年
※ 日本の新短期規制:2002年~
NOX | HC | PM | g/km | |
---|---|---|---|---|
※EURO3 | 0.50 | 0.55 | 0.05 | (HC=HC+NOx) |
※EURO4 | 0.25 | 0.30 | 0.025 |
日本
NOX | HC | PM | g/km | |
---|---|---|---|---|
※新短期規制 | 0.30 | 0.12 | 0.056 | |
※新長期規制 | 0.15 | 0.024 | 0.014 | (HC=NMHC) |
※P新長期 | 0.08 | 0.024 | 0.005 | |
※NOX・PM法 | 0.48 | 0.055:許容限度値 | ||
(0.25) | (0.026):平均基準値 |
お問い合せ先 石油連盟 技術環境安全部 西川 TEL.03-3279-3813