2005年01月07日
各位
石油連盟
浮き屋根タンクリング火災新消火方式実証試験について
一昨年9月の十勝沖地震のスロッシングによって、浮き屋根タンクでリング火災が発生しましたが、未だ有効な消火方法が確立されていません。
そこで、この度これまでの地上から消防自動車で消火する方法に替えて、米国で効率的な消火方法として採用されていますタンク上部から泡放射砲で消火する方式について下記の要領で実証試験を行い、その安全性・操作性・消火性能を確認いたします。
実証試験の結果、有効性が確認されれば、自主保安によるリング火災の消火方法として採用し、全面火災への発展防止に役立てることが可能となります。
- 実験主催者
石油天然ガス・金属鉱物資源機構が自主保安活動の一環として行なう。
石油連盟はこれを全面的に支援する。
- 日程/実験場所
平成17年1月13日(木)/鹿児島県 志布志国家石油備蓄基地
- 実験要領
10万トンの実タンクを用いて新しい消火方法について次の要領で実証試験を行なう。
(1)泡放射砲の地上からタンク上部への移動(操作性試験)
(2)消火栓からの給水とタンク上部での水放射(基本性能試験)
(3)泡放射砲のタンクウインドガ-ダー上の移動(操作性試験)
(4)タンク上部における放射圧力条件下で放射された蛋白泡消火薬剤の性状(地上の模擬タンク)(地上の模擬タンク 消火性能試験)
(5)タンク上部における放射圧力条件下で放射された蛋白泡消火薬剤のリング火災消火(地上の模擬タンク 消火性能試験) - 泡放射砲の特徴について
(1)本体を3分割して、搬送し、組み立てできる設計のため場所を問わず防油提内であっても消火活動が可能となり、機動性が増すこと。
(2)反力を除去できる形状になっているため、固定する作業が不要
(3)リング火災では多くの消火実績(米国での平均消火時間3分)があるだけでなく、しかも安全に消火していること。
(4)地上からの泡放射と異なり、タンク上部から消火する方式のため,屋根部に放射することなく火災が発生しているフォームダム内にピンポイントに消火薬剤を投入できること。
※お問い合せ先 石油連盟 技術環境安全部 紺野 03-3279-3813