優秀作品賞

新潟の石油に学ぶ 過去・現在・未来

東京都 国立学園小学校 5年
吉間 結佳子

 天智七年(六六八年)越国から「燃ゆる土」と「燃ゆる水」が近江の大津宮の天智天皇の元に献上されたと日本書紀にある。これが日本最初の「石油」の記録だ。

 私は今年の五月に新潟に旅行に行った。胎内市というところで日本最古の油田(シンクルトン記念公園)に足を運んだ。ここには泥の池のような油田があり、今でも天然ガスがポコポコとわき出している。あたりからは油のにおいが鼻をつく。原油は独特のにおいをはなつため臭水(くそうず)とよばれていたそうだ。昔の人がつけた名前がぴったりだと思った。

 新潟は明治時代から大正時代に日本一の産油量をほこっていた。石油を掘るためにはさまざまな事故や命の危険がともなったそうだ。石油は遠い国の大きな油田から採れるものと思っていたが、日本にも油田があり、人びとの生活に根付いていたことを知り、石油を身近に感じることができた。

 世界的には十九世紀後半、新しい採掘技術により油田が大規模に開発された。石油が大量に採れるようになると人々の生活はとても豊かになった。その反面、石油をめぐって戦争や粉争が起きてしまったり、現在にいたっては地球規模の環境問題に直面している。これは現代社会でいろいろなエネルギーを使うため、石油などの化石燃料を燃やし続けてきたことによる。地球温暖化は海面の上昇や砂漠化、異常気象の多発など、人類全体の生活環境や生態系に大きな影響を与えている。大気汚染は酸性雨や呼吸器の病気を引き起こしたり、最近はマイクロプラスチックによる海洋汚染の問題をニュースでよく耳にする。

 私が新潟の海岸で目にしたものは、多くのプラスチックごみだった。ほとんどが劣化していて、元の大きさより小さくなっていた。これが魚や鳥などの生物に害を与え、めぐりめぐって人間に悪影響を及ぼすのだと思った。また、石油からできたプラスチックの残がいを見て、とてもやるせない気持ちになった。

 地球上で石油を大量に使うのは人間だけだ。環境問題は明らかに人類のせいである。私たちは石油があることが当たり前の生活をしている。そのため、石油やそれにたずさわる人々の努力や苦労、何より感謝の心を忘れている。限りある石油を未来に引きつぐためには同時に地球環境も守る必要があり、それは原因をつくってしまった私たちの責任だ。

 新潟旅行で石油について学び、考えたことで、私の考え方は変わったように思う。小学生の私ができることはとても小さいが、これから先、大人になっても石油を大切にする気持ちは変わらずに石油と地球の環境のバランスがとれるよう、社会に貢献していきたい。

戻る