優秀作品賞

農業と石油と人間の命

東京都 世田谷区立烏山小学校 6年
杉田 来実

 私の家は農家です。主に野菜を生産しています。

 第一次産業の農業は、最も古い産業の一つ、などと社会科の授業で習いました。だから、石油がなくても農業は成り立つのではないか、昔の人は石油を使っていなかったのだし、などというイメージを以前は持っていました。

 しかし、「今の農業は、石油なしでは成立しないんだよ。」と父から言われ、自分の家の農作業を思い出してみました。

 作物の種まきをする前に、トラクターや耕運機で畑を耕します。農地に穴を掘る作業の時には、ユンボショベルを使います。雑草が生えてきたら、草刈り機を使います。もしも機械を使わず全て手作業でやっていたら、とても大変です。それらの機械を動かすために軽油を使っているし、それらの機械を工場で作るには石油が必要です。

 昔と違い、今はビニールハウスでも野菜を生産します。昔は冬は作物があまり採れなかったそうですが、ビニールハウスを使う今は、一年中作物をたくさん収穫できます。そのビニールハウスの原料にも石油が必要です。

 父が言うには、「作物の育ちを良くするために使う肥料や石灰を作る時にも石油を使う。」「農業にはたくさんの水が必要なんだ。雨水だけでは足りないので、川の水や地下水をくみ上げて、畑に配水しているんだよ。それには資材やエネルギーを必要とするから、やはり石油を使うね。」だそうです。

 六年生になって日本の歴史を学ぶようになりました。昔は、自然災害などにより大きなききんが何度も起こり、食料が不足して、たくさんの人が亡くなっています。

 私は生まれてから今まで、食べ物に困った思いをした事がありません。それはなぜなのかと調べてみたら、二十世紀になって緑の革命という農業革命が起こったおかげだそうです。品種改良や新しい肥料の開発、かんがい設備の整備、農作業の機械化などにより、食料の大量生産ができるようになりました。そしてそれらの技術には全て、石油が不可欠です。父から聞いた、「今の農業は、石油なしでは成立しない。」という話の通りでした。

 「そうか、石油や石油を使った技術のおかげで、人間は食べ物に困らない豊かな生活を送れるようになってきたのだ。石油は人間の命を助けているのだ。」と分かりました。

 私は、これからも家族が作った野菜をたくさん食べたいし、自分もいずれは農業を継ぎたいと思っています。日本は国土が狭く、食料自給率が低い国です。石油や石油を使った技術を有効に使い、おいしい野菜をたくさん生産できるよう、がんばりたいと思います。

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