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去年、石油は、今のままだと、四十年でなくなるということを知りました。正直言って怖かったです。石油は、エネルギーとしてだけではなく、身の回りの何から何まで、気がつかないようなものにまで使われています。なくなったら、本当に不便になるから、いつまでも掘れたらいいのにと思いました。
しかし、今は、少し違います。「限りがある資源だからこそ、大切にできるのではないか。いつまでもあると思うと、かえって、大切にできずに無駄使いをしてしまうのではないだろうか」と思うようになりました。なぜこのように考えが変わったかというと、今年の夏に、あることを体験したからです。
ぼくの家では、お風呂は、石油をボイラーでたいて、わかしています。ところが、夏休みの初め、ボイラーのそばに行くと、大きな羽音が聞こえました。スズメバチでした。お父さんに見てもらったところ、どうやら、ボイラーの近くに巣があるようです。ボイラーは、一ヶ月半に一回くらいしか給油しないので、その間に巣を作られてしまったみたいです。このままでは、スズメバチが危なくて、ボイラーに近づけず、給油もできません。そうなったら、おふろに入れません。さあ困ったことになりました。そこで、家族会議の結果、しばらく給油は無理だから、今、タンクの中にある分だけで、がんばろう。でも、実際どれくらい残っているかわからないので、できるだけ灯油を節約できるようにいろいろ考えていこう、ということになりました。
例えば、ボイラーで一度わいたら、もうスイッチを切って、わいたお湯を全部使いました。また、昼間から、お風呂に水を入れておき、気温で少しでも暖めておいて、そこにお湯を足したりしました。日によっては、多少ぬるい日もありましたが、プールと考えて我慢したこともありました。
そのうち、今まで、どれ程いい加減に石油を使っていたか、反省しました。お風呂がわいても、もうちょっとテレビを見てから、と言って、すぐに入らないし、ボイラーにお湯がいっぱい沸いてても、ぜんぜん使わなかったり、わいてるのに、今日は、面倒だから入らないとか。きっと、お湯がわくのは、当たり前のことだと思ってたんだと思います。
今回の経験をとおして、残り少ないと思った時にしか、節約できないんだということがわかりました。最初に書いたように、今ある石油の量で、あと千年分もあるとなったら、だれも節約しようとしないんじゃないかと思いました。だから、四十年分しかないという危機感がある方が、かえって、人間にとってよいことなのかもしれません。
最後になりますが、スズメバチの巣は、ぼくが家にいないときに、早いうちに駆除しておいたそうです。お父さんが言ってました。
「スズメバチの巣があるのも危険だけど、いつまでも灯油があると思って、危機感がない方が危険だ。」
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