「お母さんが小学生の頃、石油は三十年余りでなくなると言われていたのよ。」
母が教えてくれた。だが、現在も石油は使われている。二〇〇一年末、可採年数は四十四年となっている。かつて、小学生だった母は私の母になり、確実に月日が経っている。なのになぜ、可採年数が増えているのだろう。
調べてみると、石油探査・掘削などの技術の進歩、新規石油の発見、回収率が向上したからだった。可採年数が増えているからといって、湯水のごとく石油を消費して良いわけはない。物には必ず限りがあるからだ。
さて、日本国民一人当たりの石油消費量は、年間二キロリットル、一日では五リットルにもなる。世界でアメリカに次いで、第二位の石油消費国だ。私は、自分がこんなに石油を消費しているとは、夢にも思わなかった。それも、ほとんど輸入に頼っている。私達は、このまま同じ生活を続けて良いのだろうか。
北海道の冬は零下になり、車のガラスやボディが凍りつき、車の鍵穴でさえ凍ることがある。寒さが苦手な北海道の人々は、当たり前のように、『エンジンスターター』を使う。遠隔操作で、前もって車のエンジンをかけておくと、自分達が乗り込む頃には、車内がポカポカになっている。我が家は、去年の八月、神戸から函館に引っ越した。そのため、車を寒冷地用に替え、地元の人の勧めで、『エンジンスターター』を購入した。しかし、「乗ってしばらくは、ダウンジャケットを着たままで良いじゃない。そのうち温まるでしょう。アイドリングは、ガソリンの無駄遣いになるし、温暖化の原因になるわ。」
「そうだね。少し我慢するだけでいいもんね。」と、家族会議の結果、冬の間我が家は、一度も『エンジンスターター』を使わなかった。だが、不自由さも感じなかった。
我が家は普段からエコドライブを心がけている。エコドライブとは、
- 無用なアイドリングをやめる
- 無駄な荷物をつまない
- 急発進、急加速、急ブレーキをやめる
- 経済速度で走る
- 空ぶかしをしない
- タイヤの空気圧点検
が、例として挙げられる。どれも、ドライバーが少し配慮するだけで、簡単に出来ることばかりだ。エコドライブによって、温暖化防止だけでなく、ガソリンを節約し、石油の寿命を延ばすことになるのだ。
石油は限りのある、地球のみんなの大切な財産だ。この財産を守るため、まずは、現在の生活を見直そう。そして、身の回りで出来るどんな小さなことでも良いから、コツコツと節約をしていこう。一人一人の力は小さくても、やがて一つに集まれば、とても大きな力となるはずだ。次の世代に石油をバトンタッチ出来るかどうかは、私達にかかっている。
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