最優秀作品賞 文部科学大臣奨励賞 石油連盟会長賞
石油が教えてくれた明るい未来

長野県 信州大学教育学部附属長野小学校 5年
野池 悠

 「ガソリンがこんなに値上がりしたら、省エネが進んで、石油のじゅ命が延びるかもしれないな。」ガソリンを入れながらお父さんが言った。ぼくは「えっ!」と思った。石油にじゅ命があるなんて知らなかった。
あと千年?あと五百年?まさか一年なんてことはないだろうと思ったけれど、ドキドキしながら石油のじゅ命を調べた。  

そうしたら、今のまま石油を使い続けると、あと約四十年で石油がなくなってしまうことがわかった。ぼくのドキドキは続いた。 おまけに、日本は九十九・七%を輸入にたよっている。石油は何百万年何千万年もかかってできるもので、人工的に作ることはできない。石油がなくなってしまったら、冬、寒くてもファンヒーターが使えない。車にも乗れないから、遠くでも歩くしかない。洋服も、学用品も、テレビもみんな石油製品だ。なくなってしまったら困る。ぼくのドキドキはもっと大きくなった。  
 

でも、石油を備ちくしてある日数は一六九日分もあり、毎年伸びている。少しほっとした。
そして、『調べてみよう石油の活躍』を読んでいたぼくの目に「みんなでやれば、大きな力!」という文字が飛び込んできた。一人のちょっとした心がけでも、世界中の人が実行すれば、とても大きな力になるんだ。

 この夏、ぼくは石油の節約にもなって、でも、がまんするのではなく、気持ちいいことがないか考えた。まずは、すだれだ。窓にかけると、直しゃ日光が入らない。とても暑いときは、きり吹きですだれをちょっとぬらすと、もっと涼しくなる。次は、打ち水だ。玄関にバケツで水をまくと、自然の風が吹いてきた。冷房の風よりずっと気持ちいい。ぼくはお母さんとスーパーに買い物に行くと、野菜は地元でとれた野菜を買う。
「地産地消」だ。これだと、トラックで運ばれた野菜と違って、ガソリンがかからない。おまけに、朝採りだからとにかく新せんだ。節約することは、がまんすることだけじゃない。いいことがいっぱいある。

 石油のじゅ命を延ばすには、新エネルギーの利用も大切だ。ぼくが住む長野県の辰野町の倉田さんは、たんぼの用水路で使える超小型水力発電機を発明した。小さな水路でも二百ワットの発電ができる。次は、太陽光発電と風力発電だ。太陽と風は無限のエネルギーだ。日本は、風力発電はまだ世界で九位だけど、太陽光発電は先進国だ。もっともっと広がれば、みんなの家が発電所になる。
 それから、長野県は雪がたくさん降る。この冷たい天然のエネルギーで野菜を冷やして保管する「氷室(ひむろ)」もある。  ぼくは、石油の本を読んで、最初ドキドキしたけど、明るい未来が見えてきて、今はホッとしている。これからも、ぼくにできる小さなことを毎日続けていきたい。




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